願わくば、あたしの中にも根となり続けることを。

故、ってキライ。

こんな文字一つが、そいつの人生を終わらしてるっておかしいよ。って思う。吹けば飛ぶような一文字が名前の前に来るだけで、その名前が鬼籍に載ったことを知らしめる、重い重い文字。


好きだった。ちっさい時の憧れじみた幼児のスキ。でも間違いなくあたしは好きだったの。

治らない病気なの知ってた。みんなが知ってた。それでも笑ってたから、電話番号交換して、最後なんて思わなかった、一度もメールしなかった。

最後なんて分からなかった…ちっさい頃にアイツの車に乗せてってせがんだ。乗せてはもらえなくて…でも最後、に会った時に乗せてもらえたの…一緒に買い物したの…。



嬉しかった、アイツあたしのことちゃんと一人の大人扱いしてくれた。

奥さんとの子供ダメになっちゃったこと教えてくれて、あたし何て答えたのか忘れたけど、アイツはそれに対して吹っ切れてた…。

おもちゃ、あたしが見立てたヤツ笑いながらいいなって言ってくれた。

久志、に逢いたいよ…。

どうしてメールしなかったんだろう…どうして写真一緒に撮らなかったんだろうどうしてもっと話さなかったんだろうどうして…泣けないの…?



久志を忘れても、今の久志を想う感情は錘になって心の奥で澱になればいい。泣けないけれど、この澱が一生あたしの心にあり続ければいい。


神さま。こんな時、人は願うのだ。

どうか久志が次の人生の天寿を全うし病気になることもなく今度こそ可愛い赤ん坊を授けて下さい。
その赤ん坊が成長し久志がそれを見届けられるよう、そしてあたしに久志の子供を見せて下さい。

神さま。


心からのご冥福をお祈りさせて下さい。

コメント

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

まだテーマがありません

日記内を検索